ダイハツ トールは発売されたとき、スズキ ソリオと良く似ていると言われ、中にはソリオのパクリとかマネとかいう厳しい声もあったほどです。
というのも、スズキソリオこそが、１Lの小型トールワゴンのパイオニアとも言える存在だったからです。
ソリオが誕生するまで、１L小型トールワゴンというジャンルはなく、軽自動車と同じ様な取り回しが出来て車内が広いというニーズを満たす車がなかったということです。
ソリオの人気が高まることでトヨタの子会社となったダイハツからトールが生まれ、トールの誕生に合わせてトヨタからもトールの姉妹車という形でルーミー、タンクが誕生したのです。
これまでソリオの独壇場だった市場にトールやルーミー、タンクが投入されたことで一気に注目のジャンルに成長しました。
この記事では、トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）を比較して、共通点や相違点等について見ていきます。
トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）のコンセプト
トール、ソリオに共通しているテーマは『家族』です。
ダイハツトールもスズキソリオも軽自動車で成功したトールワゴンのノウハウを小型車に持ち込むという考え方は一緒で、子育て家庭での利用を念頭においていることを含めて同一コンセプトの車といって良いでしょう。
2019年7月時点のトール、ソリオのキャッチコピーは下記のようになっています。
トールのキャッチコピー
『ノビノビ、家族サイズ』
ソリオのキャッチコピー
『家族にうれしいが大集結』
ここからは、スタイリング、インテリア等についてトールとソリオを比較していきます。
トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）のスタイリング
トール（ノーマルモデル）
トール（カスタムモデル）
ソリオ
ダイハツ トールとスズキ ソリオのスタイリングは非常に良く似てます。
でも、スタイリングが似てしまうのも仕方が無いのかもしれませんね。
なぜなら、限られた大きさの中で、できるだけ室内空間を広く取ろうというコンセプトで両車とも作られているからです。
両車にている部分は多いのですが、次の２つも共通点と言えるでしょう。
- 前席サイドウインドウの前の三角窓
- テールに向けての窓の絞り込み
ただ、フロントグリルについいては、ソリオが比較的オーソドックスなのに対して、トールは迫力がある（悪く言えば暑苦しい）デザインです。トールのカスタムモデルのフロントグリルはダイハツの親会社であるトヨタ車の流行りを受け継いでいるようにも感じてしまいます。
ただ、存在感の点ではトールに軍配があがるのかもしれません。
トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）のインテリア
トール
ソリオ
ダイハツトールとスズキソリオのインテリア（内装）は、どちらも黒基調の非常にシンプルなデザインで、似ているといえば似ています。
そんな中で、どちらもセンタークラスターあたりのデザインは力が入っていて、なかなか押し出しの強いデザインです。
このあたりは狙いは同じだとしても、全く違うデザインですね。
ひとつ気になったのがスピードメーターなどメーターの位置です。ソリオのメーター類はハンドルの前ではなく、センターコンソールの上に設置されています。
このスタイルはトヨタ車の専売特許のようなデザインです。
ノア、ヴィッツ、プリウスなどが対象ですね。
トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）の外寸と内寸
トール
ソリオ
| 車種 | 全長×全幅×全高 | 室内長×室内幅×室内高 |
|---|---|---|
| トール | 3700×1670×1735mm | 2180×1480×1355mm |
| ソリオ | 3710×1625×1745mm | 2515×1420×1360mm |
室内長比較
ダイハツトールとスズキソリオの内寸を比べると、トールの室内長がソリオよりかなり短いのがわかります。
トールはソリオより335mmも短いのです。
室内長は測り方次第のところもありますし、ダイハツはクラストップと言っていますからカタログスペクほどの差はないのかもしれません。
室内幅比較
室内幅のほうはトールが優位ですね。
ソリオよりトールの方が60mm広いのです。
上記の寸法から判断すると居住空間についてはソリオが広いように感じますね。
実際はどうなのでしょうか？
実際に乗ってみると、数字以上の違いを感じる部分があるとのレビューを見かけます。
具体的にレビュー内容を紹介すると、トールの室内に窮屈感を感じる理由として次の２つの理由が挙げられています。
- トールの後席の座面に傾きがなくほぼ平面である
- 床から座面までの距離が少し短い
とはいっても、数値で見ても分かる通り若干の差なのと感じ方は個人差がありますので、購入する際は実際に乗ってみて確認することをおすすめします。
室内長比較
ここで詳細は記述していませんが、後席スライドドアのスライド幅に違いがあります。
具体的には、トールのスライド幅が600mmに対してソリオのスライド幅は640mmとソリオの方が40mmスライド幅が広いということになります。
この40mmですが、小柄な方であれば気にならない幅ですが、身長180cm以上の大柄な方の乗り降り時には影響が出るかもしれません。
トール、ソリオの外寸、内寸についてお伝えしましたが机上の数字だけではわからない部分があると思いますので動画で御覧ください。（動画はトールではなく姉妹車のルーミーとなりますが同じです）
動画の中では、下記の部分を映像で見ることができます。
- 電動スライドドアの開閉速度
- 後部座席の広さ
- ロールサンシェード
- 後席センターアームレスト
- パーソナルテーブル
- センターウォークスルー
- リヤシートスライド＆リクライニング機構
- ステップ高（乗りやすさ）
上記項目での比較においては、両車とも甲乙つけがたい感じですね。
トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）の取り回し
先ほど、外寸と内寸を比較しましたが、次は取り回しを比較してみましょう。
トールやソリオの購入を考えている方の多くが、軽自動車と同様の取り回しの良さを求めています。
取り回しに大きく影響するのが最小回転半径です。
トールとソリオの最小回転半径は次の通りとなっています。
| 車種 | 最小回転半径 |
|---|---|
| トール | 4.6m |
| ソリオ | 4.8m |
最小回転半径の寸法だけを見るとソリオよろもトールの方が小回りは効きそうです。
ただ、ソリオはトールと比べると全幅が45mm狭いことが影響しているのか、実際に運転した感覚ではソリオの方が取り回しは良いようです。
トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）の荷室サイズ
トール
ソリオ
荷室といえば、荷物の出し入れのしやすさは大きなポイントです。
サイズ比較として、リアゲートをオープンし、荷物の出し入れに大きく影響する地面から開口下端までの高さを見てみましょう。
| 車種 | 開口高 | 開口幅 | 荷室開口地上高 |
|---|---|---|---|
| トール | 1080mm | 1077mm | 527mm |
| ソリオ | 960mm | 1065mm | 665mm |
ご覧頂くと分かる通り、ソリオの方が約140mm高いことがわかります。
また、トールは荷室開口部の高さについても、ソリオが960mmに対して、トールは1080mmと広いことからも荷物の出し入れについてはソリオよりもトールの方が優れているようです。
トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）の動力性能
| 車種 | 排気量 | エンジン形式 | 最高出力 | 最大トルク |
|---|---|---|---|---|
| トール（ＮＡ） | 996cc | 直3 DOHC | 69ps/6000rpm | 9.4kgm/4400rpm |
| トール（ターボ） | 996cc | 直3 DOHCターボ | 98ps/6000rpm | 14.3kgm/2400～4000rpm |
| ソリオ（ＮＡ） | 1242cc | 直４DOHC | 91ps/6000rpm | 12.0kgm/4400rpm |
※ハイブリッド・マイルドハイブリッド、最高出力13.6PS/3,185～8,000rpm、最大トルク0＜3.1kgm/1,000～3,185rpmのパワーアシストあり
動力性能は排気量に余裕のあるソリオの圧勝です。
ターボは低回転域から1.5リッター並のトルクをたたき出しますが、ソリオより100キロ以上重い車両重量が災いしてそれほどのアドバンテージにはならない可能性があります。
また、ソリオにはマイルドハイブリッドが搭載され若干のパワーアシストもありますし、４気筒の滑らかさもセールスポイントです。
トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）の衝突安全性能
最近の車は、高級車だけでなく軽自動車にまで安全装備や安全対策が充実されるようになっています。
安全対策のひとつが衝突安全性です。
この部分を動画で御覧ください。
上記動画はトールの姉妹車であるルーミーとソリオの衝突安全性能試験を比較したものです。
衝突安全性能試験については、SCA（サイドカーテンエアバッグ）が装備出来るようになっていることもあり良好な結果となりました。
トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）の燃費
| 車種 | 燃費 |
|---|---|
| トール（ＮＡ） | 24.6km/L |
| トール（ターボ） | 21.8km/L |
| トール（ＮＡ・４ＷＤ） | 22.0km/L |
| ソリオ（ＮＡ） | 24.8lm/L |
| ソリオ（ＮＡ・４ＷＤ） | 22.0lm/L |
| ソリオ（マイルドハイブリッド） | 27.8km/L |
| ソリオ（マイルドハイブリッド・４ＷＤ） | 23.8km/L |
| ソリオ（ハイブリッド） | 32.0km/L |
トールの燃費も決して悪くはないのですが、ソリオとはＮＡでほぼ同程度ではあるものの、マイルドハイブリッドやハイブリッドでは大きく水を空けられています。
ハイブリッドは少しだけ高い値付けですが、マイルドハイブリッドは同程度の価格であり、「カタログ燃費が悪い」という批判はこのあたりに原因があるのでしょう。
トールは１リッター３気筒ということで燃費には有利なはずですが、車両の重さが災いしてますね。
トール（ダイハツ）とソリオ（スズキ）の価格
| 車種 | 価格 |
|---|---|
| トール（ＮＡ） | 1,463,400円～1,836,000円 |
| トール（ターボ） | 1,803,600円～1,965,600円 |
| トール（ＮＡ・４ＷＤ） | 1,636,200円～2,008,800円 |
| ソリオ（ＮＡ） | 1,454,760円 |
| ソリオ（ＮＡ・４ＷＤ） | 1,581,120円 |
| ソリオ（マイルドハイブリッド） | 1,695,600円～1,841,400円 |
| ソリオ（マイルドハイブリッド・４ＷＤ） | 1,821,960円～1,967,760円 |
| ソリオ（ハイブリッド） | 1,917,000円～2,062,800円 |
※ソリオのデュアルカメラブレーキサポート装着車は59,400円高
ダイハツ トールはソリオをライバル車に設定していると思われます。
このため、価格帯はほぼ同じで、ソリオのハイブリッドも突出して高い価格設定とはなっていません。
ソリオのほうが排気量も大きく、ハイブリッドやマイルドハイブリッドも同程度の価格で手に入るので、割安感があるかもしれません。
ダイハツ トールとスズキ ソリオは普通車の小型トールワゴンというコンセプトが同じなので、見方によれば非常によく似ています。
価格もほぼ同じで、まさにライバルといって良いでしょう。
パワーもターボ車ならトールだって引けをとりませんので、あとはスタイリングの好みと燃費をどう考えるかといったところでしょうか。
もしトールの購入をお考えであれば、下記にも目を通してみて下さい。
↓↓
トールを最安購入するたった２つの秘策
ダイハツトールは現在ＣＭがたくさん流れていますね。
トールはトヨタのタンク・ルーミーや、
スバルのジャスティにもＯＥＭで供給されており、
一部のデザイン以外はほとんど同じです。
トールのカテゴリーはスズキソリオの独壇場だった
カテゴリーであるため、ライバルはいなかったのですが、
トヨタからタンクとルーミーが発売されたことで、
一気に人気カテゴリーになりました。
もともと軽自動車に近いカテゴリーということもあり、
値引きの方は正直厳しいですね。
値引き相場は１０万円から１２万円程度となっています。
でも諦める必要はありません。
もっと、安く購入する方法はあります。
たとえ人気車やモデルチェンジ直後の車でもです。
詳細は別記事で説明していますのでご覧になってみて下さい。
>>> 詳細はこちらからご確認頂けます
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